11月29日の日記

2008年11月29日 日常
31歳の最後の週末から読み始めた白石一文の『私という運命について』
32歳の最初の週末の今日ようやく読み終えた。
こんなにも近しい人が亡くなっていく小説はずるいと思う。
無理矢理、読者に揺さぶりをかけている気がして。
もっとも27歳のときに読んだ『不自由な心』でも近しい人の病気や死が
大きく書かれていたけれど。
小説がとても苦手だ。自分の鬱々とした人生だけで手一杯なのに小説の中の
他人の人生まで感じたくないというのがその理由だ。
でもなんとなくこの人の小説だけは手に取ってしまう。
大の大人が必死に(本気で)人を好きになっていく様が描かれているからかもしれない。

大人になればそれほど人を好きにならなくなるのだろう、と思っていた。
あの人を知るまでは。
30にもなれば、自分の人生を自分でハンドリングできるのだろう、と思っていた。
実際は、30をとっくに過ぎても自分の人生の主導権を握り切れていない。

わたしはいつか自殺するのだろうと思っている。よほど理解しあえる誰かがそばにいてくれるとか、子どもでも産まない限り。
今はまだかろうじて出会いがあって実らないにしてもほんの少し先の予定に一縷の望みをかけることができるけど、そのうち未来の可能性が何一つ見えなくなったら
その状態で生きていく自信はない。
結婚や出産がすべてとは言わないけれど、仕事に価値を見出して生きていくほど強くない。
たった一人の見方が欲しい。

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